ayakonoheya’s diary

日々のことを、ありのままに

おうち時間 VOL④ ~プロフィール写真あれこれ~

2020年5月3日(日)くもり

 

 いざというとき、「写真がない」と言っている気がする。

 

 今年2月に開催した写真展のプロフィール写真も苦慮した。意外とイメージするものがないのだ。風景や作品なら自分が撮りに行けばいいのだが、自分の姿を撮ってもらうには誰かの手を煩わせなければいけない。

 

 仕事柄、アナウンサーやタレントは、番組やHP用に写真を撮ってもらう機会が多い。音楽家の知り合いや友人も、背景が無地でバチーッとライティングが効いた勝負写真を持っている。

 

 私もたくさん撮ってもらっている方だとは思うが、旅先でのスナップや、グループ写真が主で、きちんとしたバストショットがない。

 

 ダイオウイカの横に寝転んでリポートしている写真は、自分らしさを象徴する勝負写真ではあるが、情報が多すぎてプロフィール写真にはなりえない。

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2014年12月撮影 気に入っているが出しどころがない1枚


 結局、写真展のパンフレットには、9年前に講演会のパンフレット用に撮った写真を流用した。ジャケット着用できちんとしたイメージのものだが、きっちりしすぎていて、なんというか・・・芸術学部っぽくない。

 

 太宰治のように、勝負の一枚が欲しいものだ。

「すごいもの書きますぞ」「エッジの効いたやつ撮りますぞ」というような。

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2011年10月撮影 きっちりしすぎているし、もう9年近く前だし…

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パンフレットはこんな感じ♪

 パンフレットは背景もくり抜かれるのでこれでいいとして、会場に展示するプロフィール写真はこだわろうと思っていた。それも作品の一部である。

 

 TVディレクターとしての写真展だったので、仕事上大切にしている「サブ」と呼ばれる場所を背景に撮ってもらった。そのときはまだ写真展をすることを大々的に発表していない時期だったので、信頼している人をつかまえて、ぱぱっとスマホで撮ってもらった。

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暗い場所なので、鮮やかなグリーンのセーターを着ていてよかった

 写真展も無事終わり、プロフィール写真のことなどすっかり忘れていたのだが、今回の片付けでそれらしい写真が出てきてしまった。


 おお~。これは女子カメラ部の友、Wちゃんが撮ってくれた写真ではないか。

あのかっちりした写真より「生」っぽい。笑顔が素に近い気がする。

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2014年2月撮影 Photo:Hiroko Wakahara

 

 Wちゃんは、撮った写真を別の写真と重ね、新たな世界観を作って発表する人だった。私が和室に横たわるバージョンの写真もあり、それは埋没林の写真と重ねて面白い作品に仕上げていた気がする。

 

 久しぶりにWちゃんに連絡してみる。「片づけをしていたら、Wちゃんが撮ってくれた写真が出てきて懐かしくて。今後「何か」のときに使わせてほしい」と。

 Wちゃんは「もちろんオッケー!大歓迎」と、快諾してくれた。そしてこっそり企んでいるという夢の話(彼女は『夢想』と表現していた)も聞かせてくれた。

 

 なんというか、それは叶ったらすごいし、叶わなくてもその夢想を聞けただけで、わくわくするような時間だった。「そんなことを考えてくれていたの?」という感じ。

 

 片付けって古いものをしまい整頓する作業だと思っていたが、新たなものを生み出すきっかけにもなるんだと夢が広がる。

 

 Wちゃんの写真を『何か』のプロフィール写真で使える日がくるように、見た目が大きく変わらぬようキープしよう。その上で何者かになれるよう歩き出そう。