ayakonoheya’s diary

日々のことを、ありのままに

半病人と傲慢さ

2023年3月4日(土)晴れ

後輩の結婚式があるので、金沢に行くことにした。
異動が決まってから情緒不安定で、呼吸も苦しくどうしようもないのだけれど、結婚式はぜひ出席したいと思っていた。自分の体と気持ちを、金沢に慣らしていく良い機会かもしれない。

 

前日の16:00過ぎ、二人へのプレゼントを選びに富山ガラス工房に寄った。
お酒が好きな子なので、晩酌の時間を楽しめるよう大きめのペアグラスを購入した。ななこ文様で有名なガラス作家・坂田裕昭さんのもの。色は水色ピンク。

ふらっと買い物に行っただけなのに、取材のときにお世話になった企画の堀田裕子さん、作家の市川知也さん、技術部長の和田修次郎さんと、3人もの方にお会いした。「4月から金沢なんです。ここが大好きだったから、今クヨクヨしています」と言う。

 

素敵なプレゼントも準備できたので、暗くならないうちに金沢に向かう。
彼が私のマンションで待っていてくれるよう。

あらかじめ「今夜は大変かも」と伝えていた。

「ん?何でにゃ?」

「半病人が行くから。食べさせたり、風呂入れたり、介護みたいになるかも。迷惑かけてすみません」

彼からは「晩御飯だよ」と、お寿司の写真が送られてきた。
「スープも用意しとくからゆっくり栄養とろうね」

この写真が送られてきた🍣

17:30過ぎ帰宅。最近食べることへの興味も失せていたのだが、美味しいお寿司を前にまあまあ食欲がわいてきた。ぱく、ぱく、と食べる。
彼が作ってくれたミネストローネもすする。

 

ホワイトデーのプレゼントもザクザクに準備してくれていた。紅茶の詰め合わせに、旧式カメラ型のチョコレート。カメラ缶が可愛いのでペン立てにでもしようかなと思う。

 

「会社の女子集団用にと思ったのだけど、よくよく見るとむっちゃ美味しそーで。あげるのやめた」と。ベルギー産チョコとクッキーのコラボまで私のものになった。

 

食事を終えると「じゃあ、お風呂に行こうか」と、苦手なお風呂タイムに誘導された。
彼に見守ってもらいながら、顔を洗ったり、頭を洗ったりする。「鼻うがい」ができたら上等だということで、恐る恐る鼻うがいにも挑戦。ヴァァァア・・・と声を出しながら、片鼻から水を出す。
息が苦しくなるのでお風呂のドアを少し開けて入っていたら、お湯が早く冷めてしまった。

 

心がぐらぐらしていて、食事も、お風呂も、ひと仕事な日々。
ベッドの部屋に行くのも寒くて嫌だったので、お客さん用のふとんをリビングに持ってきてごろごろする。きょうはR-1グランプリや、ENGEIグランドスラムなどお笑い番組が目白押しだったので、それを見ながら心をほぐすようにする。


彼に丁寧に面倒を見てもらい「ありがたいなぁ~」と思う。でも私の精神状態は本調子ではない。

包み隠さず書いてしまえば「いつもの」私ならば、心の中に「私の面倒をみられて楽しそうだねぇ~」という傲慢さがあるのだ。
別にそのことを態度に出したり、言葉に出したりはしない。
心の中で「うふふ。面倒見のいい彼は、私のお世話を楽しそうにしているぞ。いひひ」と思うのだ。


その傲慢さこそが私らしさであり、パワフルに生きられるゆえんである。
今はそんな気持ちがごっそりそぎ落とされているため、自分で自分が頼りない。

 

まだ私の傲慢さが残っているとすれば「このままだと、嫌われて捨てられるかも―」ということまでは思っていないということだ。そこはまだ強気で「嫌いなら、ふってもらって結構」「好きじゃなくなったら、ばっさり捨ててもらって結構」と、思っている。

あすは後輩の結婚式へ―。天気予報は晴れ。