ayakonoheya’s diary

日々のことを、ありのままに

イグアナに一目惚れ②

★イグアナに一目惚れ①から読んでくださいね。これは②です♪

 

イグアナを飼うことについて、彼は当初絶対反対だった。

しかし翌朝、思いがけないメッセージが届いた。


「イグアナについて調べてわかったことが。コオロギとか食べるのかと思ったら
野菜、果物らしい。むむむ臭くないのか?!?!小さいのもいるらしいね。頭もいいらしいね。小さいものは5000円くらいらしいよ」と、前向きなコメントが並んでいるのだ。


「どうしたの?賢いから好きになったの?」と聞くと、「虫を食べないところがいい」と言っている。エサが野菜や果物だというところが、拒絶反応をやわらげたようだ。

 

「歩み寄ってくれてありがとう。イグアナはあなたのお友達だよ」と返すと、
「むむむむむむむ」と、良いとも悪いと言えない、ひらがなの羅列が返ってきた。

 

ここまでくれば、私が「飼う」と言ったら、もう反対しないような気がする。
大賛成ではないが、彼が歩み寄ってくれている感じが伝わる。頑固なように見えて、意外と柔軟な人なのだ。スポンジのように、新しい世界のことを吸収する人なのだ。

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美しきイグアナ ※フリー素材より

それにしても、イグアナってよく見ればよく見るほど、生きる芸術だ。

背中のトゲトゲは一体どんな感触なのだ?
あのだらしなすぎる二重アゴのような部位は一体何なのだ?
見れば見るほど湧き上がる疑問。

写真を撮る者としては、引いてよし、寄ってよし、絡んでよしの最高のモチーフだとも感じた。

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きれいだ・・・※フリー素材より


女体の胸にブラジャーのようにイグアナを乗せて撮ったら、なかなかのグラビアになるのではないか、とも思う。私が思いついたので、先にここに書いておこう。今後世の中にそのような写真が出ても私は文句を言えないけれど、2021年5月の時点で私は思いついておりましたよ~という印に記しておこう。

 

砂丘に連れて行って撮ってみたい、赤ちょうちんの飲み屋街にも合いそうだ、仏壇がバックでもよい。背景によっても、絡める物によっても、無限大の可能性を秘めた被写体ではなかろうか。だいたいイグアナを飼っている女なんて、賢さとセクシーさを兼ね
備えているような感じがするのは私だけだろうか。

あぁ・・・イグアナ・・・!

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君に夢中なのだ ※フリー素材より

しかし、心配性の私はマイナス面も考えてしまう。そもそも私が出会ったのは「イグアナが逃げ出した」というニュース取材がきっかけだ。もし自らが飼い主になれば、逃がすわけにいかない。でも生き物はどんな動きをするかわからない。もし逃げてしまったら・・・。
イグアナ取材の女性記者 今度は自らイグアナ逃がす!」

「飼い主は女性記者!『ご迷惑をおかけしました』」などという派手な見出しとともに、悪目立ちしてしまう。イグアナを引き取りに行ったところを、うっかり新聞社やTVカメラに撮られてしまうかもしれない。そうしたらとんだ赤っ恥だ。

 

まだイグアナを飼ってもいないのに、イグアナが逃げて、警察署に取りに行き、マスコミに撮られるところまで想像してしまう。一種の職業病だろうか。

 

まぁ、いったん落ち着こうと思う。私にはこの春から始めた熱帯魚という趣味もあるのだ。熱帯魚がトラブルなく進んでいるから、流星のように目の前に現れたイグアナに夢中になりすぎた。

 

それでもまた、今夜も新たなイグアナ動画を求めて、スマホの画面をスクロールしてしまうのだろう。そうして、気づいたらまた午前3時になっているのかもしれない。