おうち時間 VOL① ~家のモノぜんぶ出す!~
2020年5月2日(土)晴れ
働き方改革の流れもあり、1週間近く休みがとれることになった。しかし世は「ステイホーム」の時代。旅行に行くことも、恋人と会うことも、外食に行くことも自粛だ。
多くの人がそう考えるように、私は部屋の整理とそうじにいそしむことにした。
たまたま1週間ほど前に「お家を丸ごとダイエット~家のモノぜんぶ出す!~」という番組を見ていたこともあって、あれを実践してみたいと思っていたのだ。
番組では一軒家に住む家族の荷物をすべて出し、トラックに積み込み、テレビ局のスタジオにずらーっと並べて、いるものといらないものを取捨選択していた。
そして「いる」と判断したものだけを、空っぽになった家にきれいに戻していた。
いらないものは何キロだったか、何トンだったか・・・。とにかく大量に出ていた。見ているだけで爽快な番組だった。
「あれをしたい・・・!」私は休みに入る直前に計画表を作った。まるで夏休みの宿題をこなすように。ざくっと書くとこんな感じ。
1日目 浴室・洗面所・トイレ・台所・食器棚
2日目 和室、テレビ棚、ドレッサー、本類、文房具
3日目 洋服
4日目 かばん類、ポーチ、アクセサリー、化粧品
5日目 書類(領収書、明細書、美術館や旅行のパンフレット)カード類、冊子
6日目 パソコン、カメラ、取扱説明書、USB、SDカード、何かわからないケーブル類の分別など
7日目 年賀状、アルバム、DVD類、思い出の品
そして実践へ!
1日目・4月25日(土)
簡単と思われる浴室や台所から手をつけることにした。
が、本当にその場所のモノをすべて出し、ひとつひとつ分別していくのでかなり時間がかかる。洗面所からは試供品の化粧品などがたくさん出てきたし、洗剤や柔軟剤の在庫も思ったより多い。
昨年末に別れた元カレの残骸にもときどき出会う。ちょっとカビた風呂のフタ。カビキラーを手にしたものの、「いや、一人で風呂に入るのにもうフタなんてしないよな・・・。お湯をためたらすぐ入るし、終わったらすぐ流すし。さようなら、風呂のフタ・・・」と、フタとの別れも決断する。
ひとつひとつ、自分を納得させながら物事を進めていくので、なかなか進まない。
風呂・洗面所・トイレだけでもかなり時間がかかったので、台所のモノ出しがスタートしたのは午後7時。
冷蔵庫の中身もすべて出して、調味料や食料を分別。鍋やボウルやタッパーなども、どれを残してどれを処分するか吟味していく。
こうしているうちに、食器棚の整理は夜中になった。私は食器が好きすぎるので、一人暮らしのくせに食器棚が2つもある。食器類は大家族よりも多いかもしれない。
ガラス工房に通って自ら作ったガラスの器に、昨年、実家の取り壊しのときに掘り起こしてきた江戸時代の器など。これらはどれも大切なものだ。「多いから」といって処分できるものではない。
意外と困ったのは水筒類。景品でもらったものや、旅先で買ったものなど色々あって、取捨選択に時間がかかる。
1日目はノルマ通りこなして、午前5時に眠りについた。
2日目・4月26日(日)和室に散乱している写真展のプリントや道具、土蔵から取り出してきた古い書類を整理。和室の押入れにきれいに収納していく。
本の分別は夜中になった。カバーがついているものは何の本かわからなくて、カバーをとることを決意。
3日目・4月27日(月)ラジオを聴きながら、女子カメラ部のファイルとフォトブックの整理。
夜は納戸に手を付けた。かばん類、ポーチ、化粧品類、文具類をすべて出して、今期の片付け最大のカオスに突入。22時ごろ、モノの多さと雑多さにくらくらする。
納戸からは30代のころに描いたアクリルガッシュの絵も出てきたので、飾ることにした。
実家ではすこぶる評判が悪かった絵。リビングに飾ったら「変な絵。子どもっぽいね」と言われ、家族の誰も喜ばなかった。お盆に遊びに来た親戚のおじさんは「何歳の時に描いたの~?」と質問してきたので、「去年だよ」と答えたら固まっていた。空気を凍り付かせた絵。(でも自分では気に入ってる)
4日目・4月28日(火)雑貨・文具類の整理。「お守り・キーホルダー」「シール」「しおり」「レターセット」「工具類」「ふだん使う文具類」などに分類して、大きさが合う空き箱に収納。今までは文具類が1カ所にまとめられておらず、あちこちに散らばっていた。ちょっと探してなかったら100円ショップなどで買ってしまっていた。こうして整理してみたら、ホッチキスだけで5個もある・・・。大反省。
5日目・4月29日(水)書類(領収書、明細書、美術館や旅行のパンフレット、冊子など)とアクセサリーの整理
計画は結構きつめに組んだので、5日目を終えて到達率は6割程度。
目につきやすい場所のものは整理したけれど、コードや充電器(もはやどれがどれのものかが分からなくなっているものも・・・)年賀状や手紙類、写真やDVD、USBの中身の確認など時間がかかる分野が残ってる。
そのつど整理しておけばよいものを、撮りっぱなしだったり、分類もせずに引き出しやファイルにひょいっとその場しのぎでしまっていたり。
ちょっとした「そのとき」の判断が、後で自分を混乱させている。
今回の整理では「ものの住所」をきちんと決めてあげ、戻しやすいしくみを作ることが目的。
29日(30日未明)夜中2時 間接照明のランプが灯る部屋でぼーっとする。
すごく集中した5日間。こうして書くと片付けばかりしていたように思われるが、実は合間に楽しいことや発見も色々あったのだ。VOL②につづく